人の一面
私の周りには、数名、脇だった友人がいる。
うち1人は関係が10年近く及んでいた。
脇という存在に傷つけられた私たちにとって、脇は悪魔で、極悪非道の頭がイカれた人の感情がないヤバいやつだ。
では、友人はどうなのだろう?
友人は…みんないい子だ。
ただ、そういう側面があるというだけで。
夫もそうだ。
嘘つきで、誠意がない、クソみたいな最低男。
でも、彼はいい人だ。優しい人だ。
ただ、そういう側面があるだけだ。
たぶん脇さんもそう。
イカレポンチのお花畑女だけど、それ以外の側面もある。
いい部分も、きっとある。
完全無欠な人間なんていない。
だけど、なんでかな私たちは他人には完全無欠を求めてしまう。
ただしさを、まじめさを、誠実さを、清廉潔白さを。
正しいのは自分だと、証明したくてたまらなくなる。
その先になにがあるんだろう?
元脇の友人が言っていた言葉が忘れられない。
「あの時の私には必要な存在だった」
夫にとって脇さんはあの時の必要な存在だった。
潰れそうだった彼を、脇さんは救ってくれた。
そこは本当にありがとう。
わたしは、夫のことを愛している。
でも、自分のことも愛している。
私が心から笑顔でいれる場所に、私を連れて行く。
私は必ず幸せになる。